若者の孤独

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コロナ渦が始まってもう2年以上が経った。人生の中でこの2年というのは誰にとっても大きいと思う。よく戦争を経験された方々は5年も6年も大変な時代だったと言われるが、この2年も本当に思い出したくなくなる年月です。

若い人ほど孤独感が強い――。という結果が出ているらしい。早稲田大の准教授の方の調査では約3000人に調査して、孤独感を抱えている人の割合は60歳以上では23・7%で、年齢が下がるほど高くなり、30代で41・6%、20代では42・7%であったっという。

メンタルヘルスの状態も高齢者より若者の方が悪かったという。「中程度から重度のうつ状態」と見られる人の割合は高齢層7・5%なのに若年層28・2%であるという。コロナ前の2013年調査ではどちらも10%弱で大差なかったとのこと。

ある大学生の「まん延防止等重点措置の中でも大人は自分の判断で人と会い、飲みに行ける。でも子どもや学生は学校に従うしかないのです。大学はオンライン授業で、サークル活動は壊滅寸前。入学以来、友達すら作れない。若者のメンタルヘルスこそ『緊急事態宣言』レベルです」という言葉は真実を物語っている。

#若者の孤独感 の背景には日本特有の事情もあり、英誌エコノミストなどが日米英3カ国で実施した「孤独」調査で、「孤独は自己責任」と考える人は日本で44%。米国の23%、英国の11%より遥かに高かった。「日本では孤独すら自己責任と言われる。だから相談しづらく、追い詰められやすいのではないか」と。「日本社会は関係流動性、対人関係の選択の自由度が低い。学校や職場以外に居場所がない人も多く、そこで友達づくりにつまずくと、一気に孤立してしまう」と。

もう一つの問題はマスク。私自身もマスクが苦手でマスクをしていると、人が変わったようにしゃべらなくなってしまう傾向があり、不思議と孤独な世界にのめり込んでしまう。このコロナ時代にマスクが隠してしまっているものは意外に、いやとてもいろいろな意味で大きい。人間は自分たちが気づいている以上に大きなものをコロナ禍で失っているのかもしれない。(毎日新聞記事参照)

誰にも頼れない社会が生み出す日本の孤独・孤立 | nippon.com

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