People  地方移住の夢

現代人でも結構、地方移住を夢見ている人も多いと思われる。雑踏の中に住んでいると、豊かな自然に囲まれた暮らしに憧れて地方移住しても、「こんなはずじゃあ、なかった」とか「ええっ」という人も多いと聞く。環境もそうだけれど、要因はいろいろあると想像される。

まず、金銭面。「移住後は生活費が安くなるのではないか」・・ケースは多々あるだろうけど、都心から地方への移住では、家賃や住宅価格が抑えられることが多い。食費も抑えられると感じるだろうが、移住ランキング1位が静岡県で2位が山梨県であるという。外食を除いた食費の平均額、東京都区部と静岡市は月8千円、山梨甲府市では月1万円しか違いがないという。もちろん畑か何かを作って自給自足であれば違ってはくるでしょうが。

移住で増えるのは車関連。移住前、車を使ってなかった人は厳しいかな。ガソリン代、保険、税金、車検代。賃貸なら駐車場代。車がなければ生活できないところとなると、1人でなければ複数車が必要となる。水道光熱費もプロパンガスでは高いし、水道料金も自治体で大きな差が出るらしい。

最近時は田舎の古民家もいいが、雨や雪崩など自然災害も気を付けなければ、災害被害はダメージが大きいだろう。移住による年収の変化もよく考えておかなければならない。地域の活動や草刈りなど地域活動で副収入もあてにならなくなることもある。やはりこういうことも行けば何とかなるでは結局、苦労することになる。

金銭以外ではどうだろう。学生時代、木曽路の自然に憧れて3日間ぐらい汽車の旅をして、民宿を渡り歩いた。妻籠、奈良井、馬籠、3日もたつと周りの環境に飽きてくる。結局、中津川を通って名古屋にたどり着くと内心ほっとした。金銭だけでなく、本当にその環境に合っているのか、一時の感情、感傷に流されたらアウトであると感じた。

中国地方の萩、津和野を旅した時も、結局、山口市に到達したら落ち着いた。移住を簡単に考えたらだめだ。国内でもこんな感じだから、海外だったらなおさらのことですよ。