また明日という言葉

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静岡県富士市で子どもたちの居場所作りをしているNPO法人「ゆめ・まち・ねっと」代表の渡部さんという方の若者への教え方に感銘を受けた。女子高生に話をしたときに「自立」という言葉の意味を尋ねたら、「何でも自分でできるようになること」と返答が返ってきたという。渡部さんは、「みんなが小中学生のときに教えられてきたことは間違いなんだよ。それは『自立』じゃなくて、『孤立』って言うんだ」と教えたそうです。

女子高生の自殺が増えているという。原因はそういうことにあるという。今のいじめは結構陰湿で例えば「明日の運動会、お前がいると負けるから来なくていいよ」という。渡部さんがそのことを確認すると、その子は「誰にも言わないで、父母にも言わないで」と言ったという。誰にも相談できないんだ。だから一人で苦しみ、悩むんだ。

また、他の子は合唱コンクールが近づいてきた頃、「クラスのみんながね……『お前が歌うと金賞取れないから、声出すなよ』って……」 練習でも「口パク」を強要されていてつらいと涙をこぼした。そしてまた、付け加えました。 「でも、パパとママには言わないでね」と。誰にも相談できないんだ、相談する相手がいないんだ。それが現代の女子生徒なんかの大きな悩みなんだ。

人気漫画「ONE PIECE」で海賊王を夢見る主人公ルフィの「おれは助けてもらわねェと生きていけねェ自信がある!!!」というセリフを生徒たちに伝えたという。生徒に「すごい自信だよね。普通、こんなことが人よりできるから自信があるって言わない?みんなよりテストの点数が高いから勉強に自信があるとか、部活で中心選手だからバスケに自信がある、バレーに自信があるって。でも、ルフィは『目指せ海賊王』のくせに、剣術も使えないし、料理も作れないし、航海術も持ってない。だから、『おれは助けてもらわねェと生きていけねェ自信がある!!!』って言ってる。信じられる仲間がいるから、自分のことも信じられるってことなんだよね。みんなもそんな自信を手に入れることを願っていますと。

学校の誤った教育によって勝利至上主義に導かれてしまっている生徒たちは、この子さえいなければ勝てる可能性がぐっと高くなる、コンクールにも勝てると考えたのでしょう。

教員たちの不適切な指導を目の当たりにする生徒たちが“この子はいじめのターゲットにしてもいいんだ”と思い込む場合も出てくるみたい。こういう子たちにはいつでも声掛けをしてあげて、「またね~!!」「うん。またあした!!」こういう言葉が大事だそうです。未来に希望を少しでも持たされるように。どうか、生きづらさを抱えた子どもたちに、「またあした!!」という希望の言葉を交わせる居場所がありますように。・・・「またあした!!」