1986年に起きた福井市の中学3年生の殺害に対する再審で「再審無罪」となった。その実情を確認して驚いた。この事件は犯人とされた前川さんという方が、87年に逮捕されて一時、地裁で無罪となったが、知人6人の証言をもとに2審の高裁で懲役7年の逆転有罪とされ、最高裁で確定したという。第1次再審請求は退けられ、なんと、事件から35年経った2022年に第2次再審請求が始められ、23年10月に再審開始決定が出た。

ここでいろいろ当時の驚いた実情が暴かれていた。6人の証言の信ぴょう性が疑われる事実だ。証人6人の中の1人がその当時別の覚醒剤事件などで逮捕されていた男性が「減刑される方法」を取調官に尋ね、その本人が自分の量刑を軽くするため、虚偽の供述をした疑いがあったが、県警が捜査に行き詰っていたためこの供述に頼らざるを得ない状況にあったと認定されている。
この知人に対しては警察が拘留中の面会、飲食でわざわざ優遇措置を取ったとしている。別の証言した知人には公判での証言後に結婚祝いの現金を渡したという。この現金を受けとったという知人の証言もでたらめで事件の日に見ていたと警察で説明したテレビ番組も、内容がその日の内容ではなく、調べてみたら翌週の内容だったという事実。それを地検の検察官も解っていたがその報告書を第2次再審請求審まで開示しなかった。つまり隠していたということ。
実際には事件を立証するような事実を何も掴んでおらず、前川さんは判決後に既に7年の懲役刑を受けていたが、そういう人が本当に犯人であれば、わざわざ何十年もかけて再審請求に人生をかけるのであろうか。#袴田事件 もそうだが、犯人ありきで警察の在り方がおかしい世の中になっているのではないか。#警察官もサラリーマン化 してしまって、自分の保身が第一になっていて、自分に都合の良い様に犯罪なりを曲げてくるのだろうか。隠せるものは隠してしまう。もう少し警察官の採用試験の在り方、教育をきちんと考え直さないと国民は何を信用していいのか分からなくなる。

特に最近は警察官や小中学校教師などの子どもへの猥褻を中心にした、#みだらな事件 が嫌というほど多すぎる。本来、教師や警察官、弁護士、政治家などは職業人である前に、一人の人間として世の中を守っていくという志、使命を持たなければならない筈である。そういう人種からのこういう事件があまりにも多いというのはどういうことなのであろうか。最近はこの手の事件が多すぎて、振り返ってもどんな事件だったのかが思いだせなくなる。そんな世の中でいいのだろうか。少し前までは世の中が驚くような事件だったのが、最近では同じような事件が起きても、またかという言葉で過ぎ去ってしまう。哀しく恐ろしい限りだ。
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