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1976年、Eaglesは彼らの代表作となる『ホテルカリフォルニア』を発表。当時のロック界ひいては都市社会の矛盾を揶揄したかのような歌詞と13本ものギターを重ねた完璧なサウンド・ワークで、1970年代のアメリカン・ロックを代表する曲のひとつとなったドン・フェルダーの曲にドン・ヘンリーが詩をつけたタイトル曲「ホテル・カリフォルニア」、かつての勢いを失いつつあったウエストコースト・ロックの凋落を皮肉るように、田舎町にやって来た新参者へ向けられた地元民の一時的な強い好奇心と彼が飽きられていく様を唱った「ニュー・キッド・イン・タウン」、エゴ社会に警鐘を鳴らすかのように、好き勝手にふるまう無頼者が実は虚勢に満ちており内面に苦悩を持つことを言外ににじませた「駆け足の人生」など、単に人間の性や振る舞いを唱っているように見えながらも暗に根深い社会問題を提起するような深みのある歌詞を、角度を替えた音響アレンジに乗せて展開した曲に散りばめてバンドとしての頂点を醸成し、全世界的な大セールスを記録し、バンドを押しも押されもせぬロック界の代表格にまで押し上げた。(出典:Wikipedia)
歌詞は「ホテル・カリフォルニア」という謎のホテルを舞台にした、直接他のもので表現する隠喩を多く含んだ物語となっている。メンバーも歌詞の意味について直接的には説明していないと昔から言われ、憶測を生んでいる。心地よいサウンドから、カリフォルニア賛歌のように聴こえるが、よく聴いていると商業主義への批判とは薬物依存のことを唄っているとも解釈される。
「ホテルカリフォルニア」という名のホテルはアメリカ国内にもいくつか存在するらしく、また、曲に登場する「ホテルカリフォルニア」とはカリフォルニア州立精神成因病院のことであるという人もいるという。そこは1997年まで実在し、学校として現存しているらしい。薬物中毒者にとって、ホテルのようだと言われていたらしい。
この歌は前から難しい幻想的な歌だと言われていましたが、単にドラッグによる幻想の歌ではないようです。
過去や思い出、失望や後悔などの後ろ向きな感情が心に宿って、社会や自分の属する周りから一度離れた心はもう二度と戻せないという意味だということだそうです。人間は記憶を頼りに、過去に縛られる動物なので、そうしたマイナス感情を拭い去ることはできない。そのマイナスイメージを象徴したものがホテルカリフォルニアで、誰もが客になる可能性があるということだということらしい。
1969年はウッドストックで大規模な野外コンサートがあった年。ジャニス・ジョプリンは1970年に亡くなっています。音楽の世界も、社会の動きや人々の考え方も変っていった時代。だから、このホテルがそれ以降の新しいスピリットがない場所ということになります。アメリカがベトナムから最初に撤退を始めた年でもあるそうです。1960年代後半にブームになった幻覚剤がもたらす知覚体験を元に自由な共同体という意識が、当時の若者の間でピークに達した年で、衰退の始まった年とも言えます。このホテルがそれ以降の新しいスピリットがない場所という意味なんでしょうね。
ワインを頼みますが、「私たちは1969年以来のスピリット(魂)をここには置いていないんです」 (We haven’t had that spirit here Since nineteen sixty-nine”)と言われたことになります。
現実へ戻るために出口を探しますが、夜警の男たちに、チェックアウトは何時でもできるが、二度と離れることは出来ないと言われた。戻れない仕組みになっているということです。ここではチェックアウトはホテルを離れる意思を示すことはできるが、このホテルカリフォルニアが実際に立ち去ることは出来ない迷宮(時代)だと言っているようです。
On a dark desert highway,
Cool wind in my hair,
Warm smell of “colitas”
Rising up through the air,
Up ahead in the distance
I saw a shimmering light,
My head grew heavy and my sight grew dim,
I had to stop for the night.
There she stood in the doorway,
I heard the mission bell
And I was thinkin’ to myself :
“This could be heaven and this could be hell”
Then she lit up a candle,
And she showed me the way,
There were voices down the corridor,
I thought I heard them say
Welcome to the Hotel California,
Such a lovely place,
(Such a lovely place)
Such a lovely face
Plenty of room at the Hotel California,
Any time of year,
(Any time of year)
You can find it here
Her mind is Tiffany-twisted,
She got the Mercedes Bends,
She got a lot of pretty, pretty boys
she calls friends
How they dance in the courtyard,
Sweet summer sweat
Some dance to remember,
Some dance to forget
So I called up the Captain
“Please bring me my wine”
He said, “We haven’t had that spirit here
Since nineteen sixty-nine”
And still those voices are calling from far away,
Wake you up in the middle of the night
Just to hear them say:
Welcome to the Hotel California,
Such a lovely place,
(Such a lovely place)
Such a lovely face
They’re livin’ it up at the Hotel California,
What a nice surprise,
(What a nice surprise)
Bring your alibis
Mirrors on the ceiling,
The pink champagne on ice, and she said:
“We are all just prisoners here,
Of our own device”
And in the master’s chambers
They gathered for the feast,
They stabbed it with their steely knives,
But they just can’t kill the beast
Last thing I remember, I was running for the door,
I had to find the passage back to the place I was before,
“Relax,” said the night man, “We are programmed to receive,
You can check out anytime you like… but you can never leave”
people 『この朝の訪れ』